Newsletter Rijksmuseum

史上最大のフェルメール展がアムステルダム国立美術館で開催

フェルメール「牛乳を注ぐ女」アムステルダム国立美術館

202321064

こんなにも多くのヨハネス・フェルメールの作品が一回の展覧会で展示されたことは未だかつてありません。世界各国から一堂に会するフェルメール作品をアムステルダム国立美術館で見ることができる絶好の機会です。

ヨハネス・フェルメール

ヨハネス・フェルメール(1632-1675)はオランダのデルフトでその生涯を過ごしました。彼の静寂に包まれたような室内画、光の濃淡と鮮やかな色使い、そして見る人の想像力を掻き立てるような描写は多くの人々を魅了してきました。同時代に活躍したレンブラントと異なり、フェルメールは寡作の画家としても知られ、現存する作品数は世界中でも35点余りと言われています。

フェルメールを所有するどの美術館にとっても、フェルメール作品は至宝であるため貸し出されること自体が珍しく、今回のフェルメール展で28点が集結すること自体が奇跡と言えるでしょう。

「真珠の耳飾りの少女」 (マウリッツハウス、ハーグ)
地理学者」(シュテーデル美術館、フランクフルト)

オランダ国内外からの貸与作品

フェルメール展にはオランダ国内外から、「真珠の耳飾りの少女」(マウリッツハウス、ハーグ)、「地理学者」(シュテーデル美術館、フランクフルト)、「女中と手紙を読む女」(国立アイルランド美術館、ダブリン)、「天秤を持つ女」(ワシントン・ナショナル・ギャラリー)の他、最近修復されたばかりでオランダ初公開となる、「窓辺で手紙を読む女」(国立古典絵画館、ドレスデン)などが出品されます。

マウリッツハウス王立美術館との共同研究

特別展に向けての準備が着々と進む中、アムステルダム国立美術館ではマウリッツハウス王立美術館との共同研究も行っています。今回は特にフェルメールの芸術性、構図やテーマの選択、また、制作過程での独創的な手法などを中心に研究しています。学芸員、修復士、科学者などからなるチームで、オランダが所有するフェルメール作品7点を徹底的に調査する予定です。

インフォメーション:

  • 特別展の開催日程は、2023年2月10日 から6 月4日まで。
  • 特別展に出品される作品数は28点です。全ての作品リストは1月に行われる記者会見で発表されます。
  • 「真珠の耳飾りの少女」が国立美術館のフェルメール展で展示されるのは最初の6週間です。その後は、ハーグのマウリッツハウスの常設展で展示されます。
  • 特別展の会場にはオランダ語と英語の説明書きありますが、オーディオガイドはありません。但し、日本語を含む他の言語での印刷物のご用意はあります。
「天秤を持つ女」(ワシントン・ナショナル・ギャラリー)
  • 国立美術館のグループ入場での最大人数は、15 名+ 1 ガイド(合計 16名)です。
  • ガイドは特別展の会場に入場することはできません。国立美術館の館内に入場して、特別展の会場前で特別展の案内、及び、特別展鑑賞後に常設展のガイドをすることはできます。
  • 特別展への入場は通常の入館料と追加料金が必要です。チケット代金は合計で€30です。
  • 特別展鑑賞の所要時間は概ね1時間を見込んでいます。
  • 特別展は毎日、09:00 から18:00 まで。常設展は09:00 から17:00まで。
  • 午前中の時間枠では、最初に特別展を鑑賞した後に常設展に移動していただきます。午後遅い時間の入場枠では特別展の前に常設展を鑑賞していただくことが可能です。その場合は、常設展の予約が別途必要です。(例:常設展の入館予約を15:00で取り、特別展の予約を16:00、など)。午前中の時間枠に関しては、常設展の別途予約の必要はありません。特別展の入場時間が自動的に美術館への入館予約時間となります。

特別展のチケット予約は、アムステルダム国立美術館のウェブサイトから。